クラシック音楽は、その音を未来に残すために、楽器を作り、楽譜を発明しました。現在の演奏者が、継承された楽譜と楽器を使って、過去の音楽家達の音を奏でる。400年余りもの時空を経て現代に・・・なんと素晴らしいことでしょうか。
楽器だけでなく、「声」もそうです。かっての偉人達の演説はどうだったのでしょうか?広い会場でマイクが拡声器が発明される以前の時代には、よく通る良い声であったことが歴史の英雄の条件だったそうです。偉人達の「声」は残っていませんが、マイクのない時代を担った吟詠などのいわゆる発声法は、今の声楽に伝わっています。はやり、これも音楽史における遺産であり、過去の音を現代に再現する技術のひとつです。
それでも、やはり「音」そのものが残っているわけではありません。「音」そのものの継承は、録音技術の発明を待たねばなりません。
楽譜は、他の書籍と同様に印刷技術の発明によって、飛躍的に広がったということが考えられます。「音」そのものの記録は、レコード・CD等の録音技術。そしてテレビ・ラジオ・インターネットを始めとする放送技術によって、急速に我々にも身近な存在となってきています。かっての名演奏家達の録音も、その場で聴いていなかった私達も聴けることが多くなっています。
世界は、歴史的にも、時間的にも、距離的にも身近になりました。クラシック音楽を聴くには良い時代といえるのかもしれません。技術はともすれば人々を幸せにするだけに止まらず、戦争などに利用されがちです。テクノロジーの進歩も、クラシック音楽における技術の進歩のように、多くの人に幸せを与える存在であって欲しいものです。
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